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「凪さん」
「ん?」
「ありがとうございました。凪さんがこうやって逃げる場所を作ってくれたから、とても穏やかな気持ちで過ごすことができたし、仁ともちゃんと別れられました」
「ん。それならよかった。今回のことで仁もきっと心を入れ換えてくれるだろうな」
そう言ってあたしの髪をくしゃくしゃと撫でながらやさしく微笑んでいる凪さんに、あたし一人がどきどきと胸を高鳴らせていて。
きっと凪さんにとってのあたしは、いつまでも弟の元カノなんだろうなと思った。
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