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雄二
「監督、おつかれっしたー!」
か、監督!?それに、カイトって…。
よく見ると、ウオレンジャーがレンジャースーツを脱いで、よく知っている顔が現れていた。
「海斗?何やってんの、あんた…。」
「緑子、おめえ雄二兄から聞いてねえのか?俺たち、エイケン(映画研究会)の映画の撮影に駆り出されて、バイトしてたんだ。“アーケード戦隊 ショウテンガイジャー”ってやつ。でも、まさかヤオレンジャーが緑子だったなんてな!休みの日に何してるかと思えば…。それはそうとおめえ、演技うめえな!才能あるぜ!俺が言うんだから、間違いねえ。そんで、小道具や特殊メイクもホンモノみてえですげえしよ。」
「え?そうだったの?お兄ちゃん、お金に目が眩んで…。っていうか今日って学校休み!?あ、今日って祝日じゃん…。もう退学かと思ったわ…。」
監督:
「え~?緑子ちゃんとカイトちゃんは知り合いだったの?どうりで息がぴったしなわけね~。どう?ふたりともこのままエイケンに入らない?今度はふふ、恋愛ものなんてどうかしら?ふたりはとてもお似合いよ!」
海斗の顔が赤くなる。わたしはとっさに海斗の顔面をヘチマで殴る。
「何考えてんのよ、アンタ!」
海斗:
「うん、いいパンチだったぜ…、ガク。」
監督:
「オウ、ナイスパンチ!またアクションをご希望なのね、わかったわ!」
…もうひとり、殴らなければならぬものがいる…。
「お兄ちゃん…どこ?」
海斗:
「雄二兄ならさっきここに…、あれ?いないや。」
「海斗、いや、ウオレンジャー!いっしょに怪人アマクサスを倒しに行きましょう…。」
海斗:
「オウ!」
こうして、天草緑子もとい、ヤオレンジャーとウオレンジャーたちの戦いは続く。
って続くの?これ…。
第一部 完
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