第1章

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教室の戸を開けたら、そこには賑やかに話すクラスメートの姿があった。 僕も教室に入ろう、そう思った次の瞬間僕は壁にぶつかった。 だがそこには何もない。 混乱している僕にクラスメートは気づいていない。 明らかにおかしい。 すると、チャイムが鳴った。 先生が来ると日直が号令をかけて礼をした。 いつも通りの時が進んでいた。 ただそこには僕がいない。 そんなことを考えているうちに一時限目が始まった。 一つ気づいたことがある。 皆には僕が見えていないのだ。 皆には見えないということは、半幽霊状態なのだ。 こんなことを考えていてもしょうがないし、家に帰ろう。 昇降口に着いてスニーカーに履き替えて出ようとすると、また壁にぶつかった。 さすがにイラついた。 「なんで僕がこんな目にあわなきゃならないんだ!」 僕がそう叫ぶと女の子が保健室から出てきた。 「うるさい!!」 その女の子は僕にそう言った。
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