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放課後。
「ねーあゆちゃん、本当にいいの?ダイキにも来てもらわなくって。」
チエが「男の子もいた方がいいんじゃないか」と
ダイキに頼もうと提案してくれたが
私は頑なに断っていた。
「本当にこれは私の問題だから。できるだけ誰も巻き込みたくないの。
本当は1人でやろうと思ってたし…。」
「それはダメ!私は絶対ついてくからね!」
チエが意気込んでそう言った。
「でも私たちが今からやろうとしてること話したら、ダイキはきっと自分も参加するって言うと思んだよね。
チエ、なんかうまいことダイキに言い訳できる?」
「それなら任せて!」
「チエ、嘘つけなさそうだけど…w大丈夫?」
「ちょっとー!バカにしないでよ!大丈夫だってば!」
「何が大丈夫なの?」
!
タイミングよく
ダイキがチエを迎えに来た。
「…あ!ダイキ!早かった、ね?」
「そうか?いつも、こんなもんだろ?」
不思議そうな顔のダイキ。
「あ、あの、せっかく迎えに来てくれたんだけど、ごめん!
今日はちょっと、あゆちゃんと女子会しようって話してて…」
「…そっか。うん、じゃあ先帰ってるな!たまには女の子同士で美味しいもんでも食べておいで。」
「う、うん!ありがと!」
ダイキは特に言及することもなく
教室を出て行った。
チエのウソに気づかなかったわけではないだろう。
でも、チエがウソをつくってことは、きっとチエにとって大切な何かがあるんだろうと、気を利かせてくれたのかもしれない。
本当にダイキは優しい。
17時。
部活のある学生意外は
だいたい帰宅して
教室には
私とチエ以外は誰もいなくなった。
「ね、あゆちゃん。どこ隠れよっか?」
チエが小声で聞いてきた。
「そうだね~…」
相談の末
私たちは隣の教室に
身を潜めることにした。
教卓やロッカーの案も出たが
ちょっとした息遣いや物音で犯人に気づかれる可能性があるし
机みたいな大きなもの運び出そうと思ったら
隣の教室からでも入口さえ見張っておけば、気づけるはずだ。
「犯人、現れるかなー?なんかちょっと、ドキドキしちゃうねw」
「ほんとwドラマのヒロインにでもなった気分www」
結局
下校時刻の19時になっても
犯人は現れなかった。
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