出会い

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港に着くと、見送りの人と参加者がごった返していた「この船でっけぇ~」と隣で叫ぶ奴。  身体はちっこいくせして、声はかなりデカイ。      参加者が呼ばれみんなが集まりだす。  「右から中1、中2、中3と並んで下さい!」大学生らしきお姉さんが叫んでいる。背の順らしく、後ろの方だ。  後ろを振り返ると頭一つ飛び出した奴がいる。  (いろんな奴がいるなぁ)そして、船に乗る。 デッキから下を見下ろすと父さんが心配そうに手を振っていた。  普段は、そんなタイプではないぐらいに怖い父さんが……少し淋しくなった。  でも、そこは子供だ。  目まぐるしく進むスケジュールに煽られて、すぐに親の事は忘れてた。      学年ごとに分かれて自己紹介タイム。引っ込み思案だった僕は名前とクラブをいって終わった。      そして部屋割りがきまる。あの声のデカイちびが同じ部屋だ。そして、背の高い奴も、この三人とリーダーの大学生が、チームになった。    「じゃあ、まずはミドルネームを作ろう」とリーダーがいう。  (ミドルネーム?)  キョトンとしている僕に向かってリーダーが、「あだ名みたいなものだよ!」  「その本人以外の人が考えた中の一つを選ぶのがルールだよ」  声のデカイ奴はチョロチョロしそうだから【チョロ】背の高い奴はバスケのポジションがフォワードらしくでも発音が悪いのかハワードにしか聞こえないと【ハワード】そして僕は、マックシェイクが好きそうだから【シェイク】にリーダーは、剣介(ケンスケ)の漢字をとって【ツルギ】に決まった。
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