第1章

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触り心地の良い髪を撫でる 「兄さん起きて」 と優しく声を掛ければゆっくりと閉ざされていた双眸が開いた。 長い睫毛に、菫色の綺麗な瞳が露わになる。 「もう朝か?」 そう一つ欠伸をしてみせる兄さんから漂う色気にクラリとしてしまう。 反応してしまいそうになるモノをグッと押さえつけ 「早く起きないと遅刻しちゃうよ」 といつも通りの優しい笑顔を貼り付けた。
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