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「そういえば名乗るのを忘れていましたね。私の名前は言塚琴葉(ことつかことは)です。気軽にことちゃんって呼んでくれないと反応しません」
「ことちゃん呼びは固定なのか、いいけどさ」
反応しないって言われたらそう呼ぶしかないだろう。というか自分で愛称呼び推奨する人はじめて見た。
「そうそう、私の名前は」
「知ってるので大丈夫です。あーちゃん」
「おいおい。いきなり愛称で呼ぶなよ友達だと思うだろ」
「えっ、私達もう親友じゃないの?」
「会って間もない子を親友だと言えることちゃんはちょっとおかしい子だね」
会話だけ聞いてると親友っぽいが、こんな子と親友になりたくない。身の危険を感じる。色んな意味で。
「じゃ、私先戻るね」
「はい、あーちゃん」
だからその顔やめろほんと。
「で、なにこの状況? 誰か説明プリーズ」
無事おしっこを済ませた私たちは急がず騒がず駆け足で戻ると、バニー姿のお姉さんがそこに仁王立ちしていた。私の通う学校の体育館くらい広い会場のど真ん中、一寸の狂いもなくその場の中心に立っていた。何これ意味分かんない。と、思考停止していると後ろの大扉が閉まり、その前には数人の少女たちが立ちはだかる。しかももれなくみんなバニー衣装着てる。何これほんと意味分かんない。
「大丈夫、私ロリと貧乳には優しいから」
「うるせぇ! 誰がロリだ!」
「私貧乳じゃないですし」
私とことちゃんが同時に反応すると、バニー姿のお姉さんは私を指差して馬鹿にするような笑う。
「いやそっちの子はどちらも当てはまるだろ。事実からは目を逸らしち
ゃだめだよ?」
「分かってるよ! けっ、自分がたわわに実ってるからって調子乗りや
がってバニーちゃんめ! てか説明しろよ! この状況を私に理解させ
てくれよ!」
「私がロリ貧乳に目覚めたのは五年前……」
「そっちじゃねぇよ! 試験は?! この子達以外のほかの候補生は?! そしてあんた誰?!」
「突っ込み多すぎて、りんりん許容限界ぃ」
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