魔法少女認定試験

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 私はぐったりとしながら食卓の席について、朝食を食べている。  隣には上機嫌な妹。その向かいにはお姉ちゃんが座っていた。まだ寝癖酷い。 「それで、メンテナンスは無事終わったのかい?」  目玉焼きを口に放りながらお姉ちゃんは妹に喋りかける。目玉焼き何個作ったのよお姉ちゃん。 「うんもうばっちりです! やっぱりお姉さまには最新の第四世代魔法 ではなくて、少し古い第二世代魔法が合ってるようですね」 「でも、第四世代のほうが扱いやすいんじゃないの?」  私は問いかける。  するとお姉ちゃんがスクランブルエッグをもそもそと食べながら答えてくれる。さっきからお姉ちゃん卵しか食べてない気がする。 「いや、そうとも限らない。そもそも世代ごとに扱いやすくなっているというのは誤りだ。属性が分かれていて個々人得手不得手があるように、世代にも個々人で得意不得意がある。第三世代と第四世代の魔法は、簡単に魔法公式が導き出せるようにいくつかの段階を簡略化した魔法なんだ。一方、第一世代や第二世代の魔法は、全ての段階を自らの認識で行い、発動させるものだ。一々細かく考えるあんたには、第二世代の魔法が一番合うんだよ」 「だったら第一世代魔法でも良かったんじゃないの?」 「古すぎて逆に扱いづらいのですよお姉様」 「で、第三世代だと簡略化しすぎてあんたに合わないから、間をとって第二世代魔法ってことさ」 「へぇ。お姉ちゃんも真紀も、色々考えてくれてたのね」 「そうですよお姉様。私をただの変態だと思ってたら大間違いですよ」  あんたはただの変態だ。 「ところで、もうすぐ八時だが、急がなくて大丈夫かい?」  卵焼きを頬張りながら訊いてくるお姉ちゃん。今日の朝食、卵料理多すぎない? 「えっと、試験開始が九時で、八時から八時五十分まで試験者受付時間だから、八時三十分には会場に着いてたい。で、会場までは……あれ?」  私はそこで気付く。  家から会場までどんなに急いでも三十分はかかる。今から衣装なんかの諸々の準備をしていたら完全に遅刻で、試験が受けられない。 「あーーー! まずいまずい遅刻する! もー、なんで早く言ってくれなかったのお姉ちゃん!」 「いやー私も今気付いた。ごめんごめん」
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