魔法列島

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 それはそれはどうしようもないくらいほどに回避できた出来事だったかもしれない。しかしそれは起きてしまい、私は今人生最大の危機を迎えているといっても過言ではない。 「さぁ見つけたわよ。私のロリ貧乳ちゃん!」 「お姉さま! 私をおいてかないでください!」  前門の変態、後門も変態である。もしかしたら私の隣にいるみゃーこちゃんも変態かも知れない。そして私も変態の仲間入り。いやいや、考えただけで恐ろしいですわ。 「あれっ? これはこれは私の大親友のまきりんではないですか! おはようございます」 「うわ、何でリスティがここにいるのですか。今はあなたに構ってる暇はないんです」 「そう言わずに頭なでなでさせてよぉ。いつもみたいに私に揉み揉みさせてよぉ」 「やめてください! お姉さまの前でそんなことしたら変態だと思われてしまいます!」  もう手遅れです。ていうかまだ変態だと思われてないと思ってたのか。頭お花畑というより向日葵とかが育ちすぎて目の前見えてないだろ。 「ん? その子まきりんのお姉ちゃんなの? どうりで可愛いと思ったわ! よし! お姉さんが今からみっちり揉みこんでおっきくしてあげるわ!」 「どこのことを言ったのかな? 回答によっては私はあなたを殴り飛ばさないといけないのだけれど」 「ふふっ、もちろん潜在的に宿ってるその魔力のことよ」  これははめられたぜ! てっきり胸部装甲のこと言ってるのかと早とちりしちまった。いかんいかん、人を疑ってかかるのは良くないよね! 「まぁ、そのぷっくりとしたお胸のことも言ってるのだけれどね」 「はは、だと思ったぜ変態バニー痴女め」  前言全面撤回。変態はすべてを疑ってかからないと痛い目みるな。飼い猫に腕だけでなく頚動脈噛み千切られた気分。砂糖菓子のごとく甘ったるい考えは唐辛子に変更するべきだな。 「と、言うことで、香乃宮古(こうのみやこ)。天分亜莉栖(あまわけありす)両名はたった今から新人研修に参加を強制します」 「うん?」 「へっ?」
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