優しき冷気、再び

2/41
前へ
/96ページ
次へ
、、、長い時間、悲しい人の中にいた記憶がある。 憎しみしか無くて、泣いてばかりの人の。 エルフから受けた悲しみを晴らすために、みんな破壊してやると。 私は止める力はなかった。 わかるから、わかったから。 あの人の気持ちも。 だからこそ、助けたい。 そして、隅っこに見えた十字架の輝きを、あの人に見せてやりたい。 「ん、、、、、。」 静かだ、とても。 私は、、、生きてる?元に戻ってる。 妖精王フェアロードに体を奪われて、そこからは覚えてない。 でも、二つの冷気が私を呼んでいた、、、。それはわかる。 「ようやく、だな。体は動くか、メイコよ。」 「あ、、、!女王様。うん、大丈夫。ここは、、、?」 圧倒的な冷気を放つ、まさに女王の冷気を持つのは、氷の女王コルディアーナ。 髪は氷で装飾され、ほぼ水着のような衣装。 冷気魔力を持つものは、厚着は命取りだからだ。 「ここは我が城だ。」 「え、、、!?じゃあ、ここは魔界!?また来ちゃったの、、?」 「正確には、来てしまっていた、だな。妖精王の破壊によって。」 「、、、止められなかったんだ、やっぱり。」 「残念ながらな。だが、あそこにいた連中ならば無事だ。半分のメンバーが魔界に飛ばされている。、、、セイクリッドや、妹のアイシス、ユウキ達だ。」 「そっか、、、。よかった。プロシアと、、、あ、リスピレスさんは?」 「残念ながら、プロシアは地上だろう。リスピレスは別行動を任せたから、同じく地上だ。」 「、、、寂しくないの?」 「な、なにを言う。女王が淋しいなどと、言っている状況ではあるまい。」 少し赤くなるコルディアーナ。 「ふふ。私は淋しいかな、プロシアがいなくて、、、、、。」 あ、マリアはいるのかしら。 一目散に来てそうだったけど、いないのかな?
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加