優しき冷気、再び

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「魔界の状況は、、、どう?やっぱり変わった?」 「ああ、かなりな。魔物の数もかなり増えている。強力な、な。、、、魔王も連絡がつかぬ。、、、全く。」 そうか、とメイコ。 「でも、、、。みんな生きてる。」 「ん。そうだな。それだけは、唯一の救いだ。死んでは何にもならんからな。」 「なら、やることは、、、。決まってる、、、わ、、、。フェアロードを、、、。」 そのまま、再び眠るメイコ。やはり魔力の衰弱は激しかった。 布団をなおし、コルディアーナは外を見やる。 「、、、、、メイコを助けられた。それだけでも救いになったな。、、、リスピレス、お主もうまくやるのだぞ。」 氷の城・ユウキ、メルシアの部屋 「しかし寒いなこの城は。」 「馬鹿、氷の城なんだから当たり前だろ。俺には丁度いいよ、涼しくて。」 「ふむ、、、。」 傷をさすりながら、剣を見るユウキ。 「、、、マクダエル、だっけか。決着付かずか?」 「奴とは、長い付き合いになりそうだ。まいったぞ。あんなに強いと、さすがに参るな。」 「いいじゃんか。この際、仲良くなればさ。」 「む、焼きもちかメルシア。可愛いぞ。」 「馬鹿!!それより、アテナさん達は大丈夫なのか?地上に残されたみたいだけど。」 「あの二人はタフだから心配いらぬだろう。心配なのは、マリアだ。やはり、簡単には、、、。」 「まだ部屋から出てこないんだろ?ち、やりづれぇな、、、。」 あの二人が犠牲になって、俺達は無事だった。だけど、、、喜べないな。 「失礼します、お二人さま。」 静かに入ってきたのは、イズミ。ローレライ王国の剣士だ。 「む、イズミか。」 「イズミさん。どこいってたんすか?」 「いえ、氷の国にも花はあるのかと、、、。」 「あったんすか?」 「はい。凍っていましたが、確かに生きているすばらしい花畑が。あれはあれで、美しいですね。」 「本当に花が好きなのだな、イズミは。」 「はい。アテナさんと一緒に見たかったのですが、、、。残念です。」
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