優しき冷気、再び

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「いやー、でもよかったですよぅ。いきなり女王様と二人で、妖精王と戦ってくる!って言われたから心配だったんですよ?」 「お姉ちゃんが簡単に負けるわけないでしょ。信用してないの?お姉ちゃんラブなユウミが。」 食堂では、帰還したアイシスと氷の国親衛隊ユウミが話していた。 「でも、相手が相手でしたし、、、。あ、私はアイシスさんのが心配でしたよ?」 「そ、そう、、、、。ありがと。」 「無事なのはよかったんですけど、魔界も、随分揺れて死ぬかと思いました。世界が割れた、って女王様から聞きましたけど、、、。」 「完全に分離した、ってことよ。地上には行けなくなった、って。」 「そ、それじゃあ魔界に来た地上のメイコさん達は、、、。」 「今は、帰れないわね、、、。」 私はいい。わが家に帰ってこれたんだから。 けれど、地上のみんなは、、、。下手したら一生帰れない。 「、、、、、メイコさんと、女王様以外に馬鹿みたいな冷気があると思って来たら、あなたが、、、。」 「っ!あなた、確か地上の、、、。」 「あ、俺はメルシアっす。えーっと、冷魔プロシアの妹、メルシア。俺も冷気を持つ一人。」 「ええ、よろしく。私はコルディアーナお姉ちゃんの妹よ。アイシス。」 「へぇー、やっぱ女王様の妹となると、ずば抜けてるんすね。姉貴より強い感じがする。」 「ふふ、さすがに柱神には及ばないわよ。あなたも、、、。?」 このメルシアって娘、冷気は確かに弱くない。 だけど、、、何か変よ? 押さえつけられてるような、何かに縛られてるような。 「?どうしたんすか。」 「いえ、あなた。その冷気が、通常の冷気よね?」 「あ、はい。異常ない状態す。」 「ふぅ、ん、、、。あ、こっちが親衛隊のユウミよ。冷気ならあなたと互角くらいかしら?」 「よろしくお願いします!メルシアさん。」 「あ、ああ。なんだか元気な娘すね。」 「そう。この馬鹿ユウミは、うるさいのが取り柄なの。あと天然だから厄介よ。」 「そんなぁ、酷いですよアイシスさん、、、。メルシアさん、私は普通ですからね?」 「ああ、大丈夫。嫌な冷気じゃないし、わかるかな。」 二人とも、いい人そうだ。
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