第1章

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どうしよう。宝くじで一億円当たっちゃった…。 宝くじなんて、買わなければよかった…。 『全く政治家は分かってないよね』。 『そうよ、そうよ。私達は学校に通いながら。バイトで何とか、こうしてお茶するお金を稼いでいるのに!!』。 ………。どうしよう?。私達三人、学校もバイト先も一緒で仲良くやって来たのに。私だけお金持ちになったら、この関係が壊れちゃう…。 『どうしたの暗い顔をして?』。 『うん。世の中って。不条理だなと思って…』。 『そうよね。お金持ちには。私達の気持ちは分からないよね』。 『そうよ。そうよ!!。同じ人間なのに。お金持ちってだけで偉そうにして!!』。 『そ、そうよね。お金持ちって嫌だよね…』。 心が苦しい。いらないよ一億円なんて…。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『次のニュースです。児童福祉施設に匿名で一億円の寄付がありました。同封されていた手紙には。“いらないのでもらって下さい”とだけ書かれていたそうです』。
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