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『ウゴクナッテ、イッタヨネ』 ボイスチェンジャーで変換された、甲高い声が響く。 『オシオキ。』 ピエロが、軽々とナイフを投げた。 ストン、と店員の肩にきれいにささる。 一瞬何が起こったのかわからない顔をして、そのまま店員は倒れた。 「キ、キャーッ!」 カップルの、男の方が声をあげて店の奥の方に逃げる。 『ハハハハ。オシオキ。』 ピエロはまた軽々とナイフを投げた。 今度は、背中にきれいに刺さる。 『ダメダネ。彼女ヲ置イテ逃ゲチャ。』 彼女は、とみるとガタガタとその場に座りこんで震えている。
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