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俺と純は知り合いの土方の手伝いでバイトをすることに決め冬休みのあいだ雨の日以外は肉体労働の地獄だったが、そのぶん高校生が稼ぐにはかなり割のいいものとなった。
そんな生活が2週間して給料日まで後半分のところで優歌のバイトを心配した。
それも、バイトの帰りに純の奴が変なことを言いやがるからだ。
「なぁ、俺達のバイトでギりギりノルマにたっするレベルなのに優歌はどうやってるんだ? あいつからバイトの話や愚痴って聞かなくね?」
「まさかあんまり言えないことやったりしてないよな?」
何て思ってしまったが、そんなことはあり得ないとすぐに笑って一蹴した。
「あーそうだ、由美ならなんか、しってるかもな。優香の友達だしバイトの事なんか知ってるだろ」
純は携帯を取り出し俺に手渡した。
「はよ、はよ。もう発信したからな切るなよ」
携帯を耳にあてるが出ないことを願う。
「おーす、どうした純。」
願いとは裏腹に能天気な声が出てきた。
「あー、すまん俺だ隆なんだけど。」
「おー、どうした純の携帯から急に私に電話なんて。はっ、もしかして遊んでほしいのかなぁ?」
「うるせぇえな、。こっちは忙しいの」
「ほう、お忙しい方がわざわざ私に何のよう?」
「ん、ああ、まあね、優歌のアルバイトとか話し聞いてない?俺ら働きまくって金稼ぐ大変さ痛感しちゃってさ、優歌は大丈夫かなーって」
まあ、普通の質問何も裏に意味はない、本当に優歌の体を心配しての質問だ。
「おいおいそんなの本人にききなさいよ。」
どうしようもないなと笑いながら続ける
「まあ私が見た感じ元気そうだったよ。 たしかね、関大駅近くの新世界ってお店で働いてるらしいよ。」
新世界?あれ?そんなストリップ劇場があるとかないとか。
「いやー未成年ですよ?まさかねー」
俺はおちゃらけてみせた。
「心配なら見に行けばいいじゃない。私に探りなんていれないでさ」
「え、俺達まだ入れないだろ!勘弁してくれよ」
「ふふ、まあ社会勉強だと思って行ってみれば。じゃあ頑張ってね」
由美は何故か楽しそうな笑いをあげながら電話を切った。
どうした?と心配そうにしていたので。
もしかしたら優歌のやつヤバイ仕事してるかもと正直に話した。
「んで、お前どうする?やめさせるか?」
はあっとふかい溜め息をつき困ったように僕に聞いてきた。
「とりあえず本当かどうか確かめるさ。それでもし本当にストリップ嬢やってたら・・・
まあ、いいんじゃないの?」
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