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「そうなりますよねー」
お互い困りましたね、と溜め息混じりの笑いを浮かべた。
とりあえず新世界に優歌がいるか確かめようと。
次の日、お店にいってみることにした。
しかし、いざお店の前にたどり着くとなかなか踏み込めない。
おもいっきり大人っぽい服を着て集合したのはいいものの、思考レベルが同じなのか親父のスーツ拝借からの七三分け。
待ち合わせに会った時にお互い似合わない姿に笑いを我慢できなかった。
「大人と言えばこうなるよな?」
大丈夫でしょ?と言葉とは裏腹な表情で僕は返事した。
俺が先陣をきって店内に入る。入り口のカウンター、中年の冴えない男が店番をしている。
入場料金3000円払って中に入ろうとしたが、こんな時に限って真面目に仕事しやがる。
「あれ?お客さま、少しお若くみえますが、身分証とかおもちですか?」
怪しいとじろじろとみられる。
「すみません。19歳なんでまだまだ若いんすよ、身分証はもってないですが19にみえますよね?」
嘘をついて入ろうとしたが年齢確認が必須ですからとこの店員は相手にしてくれない。
そこを何とかと頼みこむが、規則は規則なんでお帰り下さい。の一点張り
何度か同じようなやりとりをした後に僕は痺れを切らした
「女の裸みるだけなんだから、年齢なんてみみっちいこといってんじゃねーよ!」
俺の怒声の後に辺りがシーンとした。
「あらイヤらしいわー。そんなに私の裸が見たくて?」
クスクスと笑いながらカウンターの奥から優歌が表れた。
いつもより少し胸元が空き生足が見える短パンとセクシーな服装に目を奪われた。
「えっ!お前でてんの?」
ポカーンと口をあけて驚くだけの代わりに純が質問してくれた。
「あれ?私が出てるの聞いてきたんじゃないの?」
いたずらっ子のような楽しそうな笑顔。まるで僕らをおちょくるかのように
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