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俺は優歌と二年ぶりに会った。
本当に寝てるだけのように見える彼女の姿はとても美しかった。
ゆすったら起きるんじゃないかと手を伸ばし顔に触れた....冷たい、冷たい、。
ああ、この体に優歌はいない。
昨日から死を信じられなかった俺はこの時にやっと理解したこれは現実なんだと。
どこかで実は優歌はひっそり生きてる。
そんな甘い考えは消え去った。
涙が溢れた、何も考えられない。
言葉も出ない。
ただ涙が溢れた。
暫くして純が俺の
肩をポンと叩きそろそろ出ようと耳でささやいた。
俺は力なく頷き優歌の両親に軽く会釈をして力のはいらない脚で純の後に付いて行った。
純は俺を車に乗せると車を走らせた。
「なあ、やっぱそうなるよな。俺は昨日お前が側に居てくれて助かったよ。
今日は俺が1日付き合う」
運転する純の目には涙が滲んでいた。
ああ、昨日お前はこんなに苦しかったんだな。1日経てば俺も立ち直れるのか?
わからないまま無言のドライブを味わった。
どこを走ったかかわからないがかなり遠くの海まで来ていた。携帯で時間を確認したらすでに日付は代わっている。
「少しはすっきりしたか?」
春が終わったばかりの5月下旬風が気持ち良い。
「まぁまぁかな」
「まあまあか。ああ、そうだ昨日言ってたCDな」
純ははっと思い出したように車の中にあった鞄からさっとCDを取り出した。
俺は手渡せれたCDのパッケージに移る優歌を見つめる。
アルバムタイトル MY LIFE
10曲入り完全新オリジナルアルバム
1曲目 First contact
2曲目 chemical
3曲目 set off
4曲目 想い
5曲目 sweet time
6曲目 change the world
7曲目 patience
8曲目 カナリア
9曲目 かけがえのないもの
10曲目 last song
「最後の曲名last songなんだな」
この曲を作った後はもう決めていたのかと寂しく感じた。
「レコーディングの時のあいつは気迫るもんだったよ。それこそ、病人だなんて麋塵にも感じさせなかった。どれもいい曲なんだけど7曲目からロックバラードの連チャンで涙が流れたよ」
「そうか。なあ、帰りの車の中で聞かないか? 一人だとまた辛くなりそうだ」
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