第1章

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 ピロロ~ン。 『はじめまして。いきなりですが私の一億円を受け取ってくれませんか? 私は主人に先立たれてとても寂しい生活を送っております。もう我慢できません。この一億円を今すぐ差し上げますので、私を慰めてください……。あなたしかいないんです! エリ』  チッチッチッチッ…………。 舌打ちが止まらない。誰がこんなもんに騙されるか……。 怪しさまみれのメールを受け取り、初めはそう思った。  あ~あ、あんな動画サイトに登録するんじゃなかった。 最近は迷惑メールの嵐である。 「あなたしか」って、俺以外にも送ってるだろ、どうせ。 この詐欺師め。  そうだ、ちょっとからかってやろう。 ふと気が変わり、ほんの遊び心と 暇つぶしのつもりで返信してみることにした。
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