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「そうか・・・意思は固ようだね。」
「あなた。」
「お前ももう困らせるのは、やめなさい。月依ちゃん街で逢ったら挨拶くらいは、してくれるかな?」
「もちろんです。」
「解ったわ。月依ちゃん妹さんを大切にするわね。」
「はい。宜しくお願いします。」
夫婦の笑顔に安堵した。わがままを言ったら受け入れてくれるだろ婦ことは百も承知だった。それ程に優しい人たちを煩わせることなんて出来なかった。
「さ、行きましょう。」
明るく笑い2人をホールへ連れて行く。
》 》
優しい両親に憧れていた。私を見失わずにいつも振り向いたらそこに居て目が合ってそして笑いかけてくれるそんな両親に焦がれて焦がれて・・・・・・理想の人たちに出逢った、なのに。
子どもは、親を選べない。その通りだ。
願っても望んでも私の親じゃない。
そんな気持ちを我慢しなきゃいけないことは、よく解っている。
それだけ年を重ねたのだから・・・。でも〝愛への渇望〟は、増すばかりで渇きが満たされることはない。
仕事に没頭しても、地位を確立してもこの砂漠を潤す水は、ひとつも湧き上がっても降り注いでも来ない。
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