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「いないけど!今はいないけどいつかはって話し!ほら、『もしも』って言ってるじゃない!」
テーブルに飛ばしたクリームを紙ナプキンで慌てて拭きながら訂正すると、マリナはニコリと微笑んだ。
「ふふっ、そうよね。もし好きな人ができたら一番に教えるって約束だもんね。」
「そうそう。で、マリナならどうする?」
「そうねぇ…私なら…」
「マリナ!」
マリナが考えながらカップに口をつけた時、マリナを呼ぶ男の声が聞こえた。
「あ、トシヤ~!」
こっちこっち! と、マリナが男に手を振ると、男はにこやかに笑いながらアタシ達のテーブルに座った。
「ごめん、待った?」
「うぅん、リカと待ってたから大丈夫よ。」
「そっか。リカちゃん、マリナに付き合わせてごめんね。」
「あ~、なによその言い方!」
男の名前は トシヤ。
私たちの三歳年上の、マリナの婚約者だ。
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