2章

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◇  ◇  ◇ AM 5:30 佐藤が保健室を出ていってから、約1時間、世間話をして暇を潰していた俺たちにも、我慢の限界が訪れた。 「なあ、流石に遅すぎないか?」 俺がそう聞くと、周りの奴らも同じく意見のようで頷く。 これは俺たちも外に出た方がいいのか、そんなことを考えていると、紅亜に先を越されてしまった。 「よーし、ここに居ても始まらないし私たちも外に出ていくか」 「で、でも外にまたあんなのがいたら…」 沙綾が怯えながら言うが、途中でその声が消えてしまう。 ここで誰もが開けずに置いていたパンドラの箱を恭弥が開けてしまう。 「ていうか、アイツは何なの?」 ここで出てくるアイツとは、当然突然教室で担任を食べ始めたアイツのことだろう。 まず、普通に考えて人は人を食べない。つまりアイツは… 「「人間ではない」」 どうやら紅亜も同じ考えだったようで、発言が被る。
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