3章

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PM 6:00 本来のルートが文字通り死体で埋まっていた為、遠回りして別のルートで玄関まで来たのだが…。 「玄関は…しっかり閉まってるね」 ようやく玄関に辿り着いたが、何故か玄関は鍵が掛かっていた。 現在の時刻は午後6時。閉まっているなんて事はない筈だが、内側からも開けることはできない。 「これからどうする?」 季節が夏とはいえ外もこの時間では暗くなってくるのも時間の問題だ。 だからこれから何処に行くかという意味で、俺が質問をしたのだが。 「ふざけんな!どうするって無理にでも出るしかないだろ!」 恭弥がそう言い、手に持っていた棒を構えるが、無駄だろう。この校舎のガラスは以上に固く、木の棒じゃ割れないはずだ。 現に今恭弥が必死にガラスを叩いていた棒が折れてしまう始末。 「…もう…もうやだよ…」 そんな恭弥を見て沙綾がポツリとそう言った。 「学校からは出られないし、人は死んでるし、何なの!?」 さっきとは裏腹に突然ヒステリックに叫び出す。そしてその叫びはどんどんエスカレートしていった。
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