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「ちょ、ちょっと…」
紅亜が止めに入るがそれでも止まらない。
遂に来てしまった…。ホント何時かこうなるとは思ってたよ。こんな状況だし、何時かは壊れるだろうな、とは思ってたけど、如何せん早すぎる。
沙綾はヒステリックに叫び続ける。
「何で私がこんな目に会わなくちゃならないのよ!」
その時、紅亜が沙綾の顔面を……グーで殴った。
えっ?
「私たちだって本当は帰りたいわよ!でも出られないんだからしょうがないじゃない!」
殴られた沙綾に自分の思いをぶちまける紅亜。つかやり過ぎ。グーって。
「言うだけなら簡単だよ!でも出る努力もしなきゃいけないんだよ!」
「確かに、そうね…。勝手な我が儘だった。皆、ごめんなさい。」
紅亜の思い(物理)が通じたのか冷静になり、謝る沙綾。いい雰囲気なんだけどね、顔、腫れてんのよ。
「さあ、取り敢えず進もう!」
そう言って沙綾はさっさと進んで行って、角を曲がって見えなくなってしまう。
「オーイ、一人は危ないぞー」
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