3章

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さっきもそうだったけど、背負うとさ…、色々な…、その…特有の物が当たるんだよ。何がとは言わないが。 緊急事態の時は気にならなかったけど、平常時に戻るととても気まずい。いや、雰囲気とかじゃなくて、俺だけが気まずい。健全な男子高校生からすれば喜ばしい事なのかも知れないが、凄まじい罪悪感。 それに本人が気付いてないからな。 「じゃあせめて背負う係誰か代わってくれよ」 「なーにー?私が重いって言うの?」 沙綾が怒ったような顔をして、俺の顔を睨み付けてくる。元々が怖い顔では無いため別に怖くはない。 寧ろご褒美である。 それに重くても女子生徒に合法で触れる機会が増えるため、 寧ろご褒美である。 「そうじゃない、そうじゃない。次は恭弥に持ってもらって、俺が武器を持って先行しようかなーっと思ってね」 とてもじゃないが、[背負って理性を保っていられる自信が無い]、何て言えないからな。大人しく恭弥に代わって貰おう。 「そうか。じゃあ俺が背負うかな」 「やったー。抱っこ、抱っこ」 「調子に乗るな。ホレ、早く乗れ」 グヘヘヘ。さあ、恭弥。お前もあの罪悪感を味わえ!!
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