第1章

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PM 1:00 「な、なんじゃこらぁぁぁあああ」 もう一度言おう、なんじゃこらー。 「お、俺の弁当がぁ…」 目の前には中身がぐちゃぐちゃになって見るも無残な姿になってしまった弁当。横を見ると妙にニヤニヤしている佐藤。 「おい、すぐそのニヤニヤ笑いを止めないとお前の弁当食い散らかすぞ」 「止めろ」 こいつは佐藤孝秀(サトウ タカヒデ)という俺のオモチャだ。いつも俺が何かあるたびに煽り倒しているやつだ。 だからこういう俺のミスを見ると仕返しのつもりか煽り返してくる。無言で。 つーか今回は俺悪くないし。この学校の立地が悪いだけだ。こんな田舎の山の中に学校作りやがって。 近くの賑やかな街からバスと電車を乗り継いで、約1時間。 名前も知らない田舎の、名前も知らない山奥にあるこの高校。 私立ヴァイラス学園。 …うん、ふざけてるよね。何で英語やねんって。これは初代校長が外国人だったとか、本当は怪しい宗教団体の学校だとか色々な噂が飛び交っているが、正直分からない。 イヤ、訂正しよう。分かるわけがない。 そんなこんなで立地や名前で明らかにふざけている学校に今日も俺、 先崎海瑠(センザキ カイル)は今日も元気に学校に通っている。 …うん、一番ふざけてるのは俺の名前だったね。 ◇  ◇  ◇
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