使用禁止

4/5

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「すごい物騒なこと言わなかったですかねこの人……」 「でもライバルを蹴落とすのはきっと気持ちいいわよね」 「こっちも物騒だったわ」  私の周りには変態と危険思想の人しかいないのか。やばいな私その気になれば多分世界征服とかできそうじゃん。いややらないしできないと思うけれど。 「私的に危険なのは一里丘と銅名のペアだな。接近戦闘では名門の一里丘家の三女と、火炎系統では他の追随を許さない銅名家の長女が連携を覚えたらと思うと、流石の私も冷や汗ものだよ」  変態バニー痴女が危険視するそのペアは、確かに他の新人にとっては脅威だろう。しかしこちらにはあの森の読者と言われたみゃーこちゃんがいるのだ。樹木が存在するエリアでのみゃーこちゃんの勝率はなんと九割である。ちなみに十割ではないのは、昔我が妹と本気でやりあったときに惨敗してしまったからだ。ついでに言うと姉にも一敗している。やはり一級魔法少女との戦闘ではみゃーこちゃんの森林支配は効かないらしい。やはり私の姉妹なだけはある。きっと私も将来有望。主に胸部とか身長とか。 「さて、そろそろ中心街です。そこからは各自自由行動ですので、午後一時に円形広場で集合としましょう」 「はーい」 「さて奴隷、どこから行こうかしら」 「ナチュラルに奴隷言うのやめませんかね」  なんだかこんな雰囲気で研修大丈夫だろうかなんて、考えても仕方ないことをぼんやり考えてしまう。ほんと無駄なこと考える癖直さないとなぁ。ほら私きゃぴきゃぴの天然系ぽわふる女子目指してるし、天然系ぽわふる女子はめんどうなこと考えないし、そもそも全ての事柄を他人任せが天然系ぽわふる女子の特徴だし。やっばい私すごく無駄なこと考えてなかった? まぁどうでもいいか。 「あ、あとこれは直前まで伏せておけと言われましたけれど、私が話したくなったから言っちゃいますね」  なんだか陽気な声音とは裏腹に重大なことを言いそうな雰囲気をかもし出すリスティル。またそうやって思わせぶりなことを言っておいてどうせ「下着は全部白色純情パンツです!」とか「Tバック以外は禁止です!」とか変態的なこと言うんだろうなぁ。そんなことを思いつく私も意外と変態なのかもしれない。 「幽閉島での新人研修では、一切の魔法使用を禁止されます」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加