episode165 欲望と本能と

1/30
253人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ

episode165 欲望と本能と

狂乱の一夜。 経験したことがないと言えば嘘になるが――。 「凄かったな」 「ああ……」 あんなに強烈なのは 生涯二度とないかもしれない。 朝が来て 天宮家の三兄弟は姿を消していた。 僕は乱れ切った応接間に ジュンと2人きり――。 破れた羽根枕から飛び出した 羽毛にまみれたまま。 くらくらする頭を抱えて ようやく半身起こしたとこだった。 「ホント、あの子は何者だい?」 裸の上半身に張り付く羽を払いのけながら。 ジュンは思い出したように笑った。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!