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部屋の奥。
身を潜めたままのジュンに
後ろ手で手を振りながら。
「嘘つけ――したくなったんだろ?」
僕はそのまま
シウォンを部屋の外へと押し出した。
「言えよ。言ってみろ――」
壁に押しつける形で
唇が溶けるほど愛してやると。
「ンン……そう……」
受け身の人間てのは大概
ごく自然に従うんだ。
「あれ?シウォン。お兄様にタメ口でいいのか?」
髪をかきあげ
瞳の奥を覗き込んでやれば。
「……いいえ」
うっとりと色っぽい瞳を潤ませ
僕を見上げる。
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