episode165 欲望と本能と

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部屋の奥。 身を潜めたままのジュンに 後ろ手で手を振りながら。 「嘘つけ――したくなったんだろ?」 僕はそのまま シウォンを部屋の外へと押し出した。 「言えよ。言ってみろ――」 壁に押しつける形で 唇が溶けるほど愛してやると。 「ンン……そう……」 受け身の人間てのは大概 ごく自然に従うんだ。 「あれ?シウォン。お兄様にタメ口でいいのか?」 髪をかきあげ 瞳の奥を覗き込んでやれば。 「……いいえ」 うっとりと色っぽい瞳を潤ませ 僕を見上げる。
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