episode165 欲望と本能と

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「シウォンなんか――見てもいられず途中で逃げ出したじゃないか」 「あいつはまだまだ。口だけ達者なねんねだよ」 ジュンはニヤリ笑うと 煙草に火をつけゆっくりとくゆらせた。 「――欲しがってたな」 言わずもがな 昨夜の和樹のことを思い出してる。 「あの喘ぎ声、耳から離れない」 ったく――。 締まらない口元。 「夢中になるなよ?あの子にとっちゃ一時の戯れだ」 天宮和樹は ここにも信奉者を作ったようだ。
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