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「で、八岐大蛇。その知り合いとはなんだ?」
「誰だ。」じゃなくて「何だ。」って聞くあたり本当にこの人が人間なのか怪しくなってくる。血の色多分赤じゃないな。紫とかか?
「おぃ、カラス、あんまり変なこと考えてると焼き鳥にしてビールのツマミにするぞ?」
「冬足様万歳マジ神!!」
「ま、まぁまぁ、冬足。あんまりいじめたらんときやぁ?それより知り合いの事話してえぇか?」
龍さーーーーん!!マジ神です!!!
「ふっ、まぁいい。カラスの調理はまた今度だ。」
眉を顰めて鼻を鳴らす冬足さん。てか、俺いつか焼き鳥にされんのか…。
「いやなぁ、知り合いって言うんが…まぁ、会ってからのお楽しみとして場所が…アイルランドなんよ。」
アイルランド??何処そこ?北極か南極近くかな?
「アイルランド…か。ドルイドの本拠地な上にヴァチカンも近いが、なぜこんなところに依頼がくる?」
え?ヴァチカンに近い?えっ?ヨーロッパ?
「何でもキリスト関係はあかん何かが起こったらしいでぇ。」
「とてつもなく面倒な予感しかしないんだが、俺のやり方と報酬でいいんだな?」
あっ、今の顔めっちゃ悪人面。冬足さんドラマとかの悪徳業者とか本当向いてるよなぁー。あっ、でも冬足さんがアイルランドに行ってる間俺バイト休みだ!!
夏休み満喫できんじゃん!!
「おぃ、カラス。パスポートくらい持ってるよな?」
「へっ?」
今なんか恐ろしい言葉が聞こえたような…空耳に違いないな。うん。
「なんだ?まさかお前下僕のくせに行かないつもりだったのか?これは本格的に焼き鳥にする必要があるなぁ?」
必殺悪徳スマイルで言う冬足さん。背後にはもれなく今にも火を吹きそうなマシンガンと般若のおまけ付きだ!!
「ひっ、すすすすすすすっいませんっっっ!!」
「安心しろ、飛行機は無駄に頭あるこいつが用意してくれる。」
ひー、悪徳冬足さんが毒吐いてるー。
「無駄に頭ある奴って…間違ってないけんどねぇ…。」
龍さん!!地味に落ち込んでる!!
「おぃ、でその依頼とやらの内容くらい教えろ、八岐大蛇、瓶詰めにして酒につけるぞ?」
「僕はハブではないんやけんど…。ちょっと待ってなぁ、今連絡してみるさかい。」
龍さんはかなりの精神的ダメージを受けながらもスマホを取り出し何やら打ち込んでいる。
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