第1章

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一億円を残して、息子が居なくなった。 優しくて、自慢の息子だった。 高校を卒業する頃、雨漏りのする家の建て替えをどうしようかとお父さんと相談していた時には 「俺も就職するから、心配しなくていいよ。ちゃんと返済できるよ。」 と後押ししてくれた。 大学へも進学できる学力だったのに 「俺は勉強好きじゃないから、大学は弟に行かせてあげて。」 と就職に決めてしまった。
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