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本当に楽しそうだ。
でも、拓人もいつもよりも呼吸が荒い。
興奮しているのだと気付いた瞬間、指が掻き出され、視界が真っ白になった。
止まった呼吸が回復し、視界が戻ってくると、上から熱い視線が降ってきていた。
拓人の腰が揺れ、熱が太ももに押し付けられる。
早く。もう、限界。
きっと拓人より私の方が期待している。
拓人の首に手を回し、強引に引き寄せる。
「来て」
私の言葉に返事するように、拓人はゆっくり入り込んできた。
拓人の形に広がる隘路はまだ狭いのだろう。
苦しそうに眉間に皺を寄せた拓人から、熱い息が零れる。
私も余裕がない。
いつ果ててもおかしいないほど、ギリギリのところで感覚が揺蕩っている。
二人の間に隙間がなくなり、行き止まりまでやってきた拓人が唇にキスを落としてきた。
また一つ、愛してると言われたのだ。
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