書籍化御礼SS (その二)

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本当に楽しそうだ。 でも、拓人もいつもよりも呼吸が荒い。 興奮しているのだと気付いた瞬間、指が掻き出され、視界が真っ白になった。 止まった呼吸が回復し、視界が戻ってくると、上から熱い視線が降ってきていた。 拓人の腰が揺れ、熱が太ももに押し付けられる。 早く。もう、限界。 きっと拓人より私の方が期待している。 拓人の首に手を回し、強引に引き寄せる。 「来て」 私の言葉に返事するように、拓人はゆっくり入り込んできた。 拓人の形に広がる隘路はまだ狭いのだろう。 苦しそうに眉間に皺を寄せた拓人から、熱い息が零れる。 私も余裕がない。 いつ果ててもおかしいないほど、ギリギリのところで感覚が揺蕩っている。 二人の間に隙間がなくなり、行き止まりまでやってきた拓人が唇にキスを落としてきた。 また一つ、愛してると言われたのだ。
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