あすなと佑都

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「とりあえず、来週また北海道戻るさ。だから今週のバイト全部代わるぞ!」 「いや、それは大丈夫だよ。お前は少しゆっくり休め」 頼が優しい事を言ってくれるから。 お兄ちゃんでいなきゃいけないプレッシャーから解放されたから? あすなの傍にいた時にあった、張り詰めた空気が和らぐ。 思わず、泣いてしまいそうになるほどに。 「あぁ……。マジでありがと」 「なんだよ気持ち悪いな。友達だろ?」 「お前は俺を泣かす気か!」 ”友達だろ?”嫌味も何もなく出されたその言葉を聞いた瞬間に不覚にも目頭が熱くなる。 「どうせ、お兄ちゃんしすぎで疲れてんだろ?今日のバイトも休め!明日のレッスンはどうするの?」 「……出ようと思ってる」 様子を伺うようにきく頼に、迷いながらもそう答えた。
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