あすなと佑都

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*** 「おはよう。あすな。昨日は寝れたか?」 俺は朝一で、病院に行った。 あすなは、こくんと頷いてはいたがその顔には明らかに目の下にクマがありほとんど寝れていないような顔をしていた。 「俺、これから先生のところ行ってくるな?先生からの話が終わったら退院出来るらしいから。……そうだ。ごはん食べれてる?途中の売店で何か買ってくるよ。何食べたい?」 俺はそう声をかけたが、あすなは困った表情を浮かべた後にスマホでカチカチ文字を打った。 俺が質問したのに誰かにメール?と思いながらも見守っていた。 すると、あすなは画面を俺の方へ見せた。 【プリンが食べたい】 そう書いてあった。 「あすな?」 俺がその行動を不思議に思っていたらあすなは自分の喉を触り、口を開けパクパクしていた。 「あす……!まさか声が出ないのか!?」 するとあすなはこくんとまた頷いた。 そんな……。俺はその事実に呆然とする。 あすなに近づこうとした時に、丁度看護師さんが通りかかり先生のところに行くよう促され、しぶしぶ俺は先生のところへ行った。どのみち、声が出ない事についても聞かなければならないのだから。
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