とんできたもの

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とんできたもの

あるおとこが ほんをよんでいた めが つかれたのか そとのけしきを ぼんやりながめてる 「いいてんき だなあ」 とおくに なにかが みえてきた おとこのいえにむかって なにかがとんでくる 「なんだろう?」 おとこは ふしぎにおもった とんでくるものは とりにはみえない つばさはあるけど よこながだ 「つばさがちいさいな。なんで とべるのだろう」 そう とぶのには にあわないくらいに つばさがちいさい つばさの いろがわかった しろい いろだ しろいつばさを いっしょうけんめい うごかしている ちかくまで やってきた もうすぐ てがとどきそうだ 「パタパタパタパタ…」 つばさの かぜをきるおとが きこえる どんどん ちかづいている はっきりと どんなものなのか まだわからない いえの まどのちかくまできた 「パタパタパタパタ…」 まどの とが すこしだけあいている だから はいってこられないようだ おとこは まどをひろくあけた そうすると おじぎでもするように おおきなからだを うえとしたに ゆっくりと ゆらしながら へやのまんなかまできて ういている 「パタ パタ パタ パタ…」 このばしょが きにいったようだ つばさのうごきが ゆっくりになった そして ゆっくりと ゆかのうえにおりた つばさをたたんだ そして せのびをするように つばさをひろげた そうすると つばさが キラキラと ひかりだした そして ゆかが すけるように みえてきた つばさは ちいさなひかりをのこし きえていった おとこは のこされた はこのようなものを ふしぎそうにみた はこでは なかった とうめいの ビニールのようなもので くるまれているようだ そとからの ひかりがまぶしかった はこの なかのようすが よくわからない おとこは カーテンをしめた そして へやの あかりをつけた
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