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「イマ、ドケル。チョット、マッテ」
片言の日本語を話し、息絶えた男を床に投げ捨てた。
「ベイビー、カンジテナイ、ネ」
外国人の男は、返り血のついた手で私の頬を撫でる。
間近で見るとドキッとする碧眼。
固まったまま息をすることも困難な私に、ねっとりと濃い大人のキスをする。
な、に……この男。
不埒にもキスだけで、かたくなった身体を快感が突き抜けてとかしていく。
「ベイビー。After having murdered a person, I come to want to have sex with a woman(人を殺めた後は、女を抱きたくなる)」
キスの合間に男が言うが、一応曲がりなりにも帰国子女なのに、早口で声が小さくてわからない。
「ベイビー、テンゴクヘ」
頭にゴツゴツした手が触れて、碧眼に囚われている間に、身体が開かれ男に突かれていた。
中途半端だった身体は、あっという間に火照り、快楽に身を任せる。
激しい行為は、私を高みに簡単に導いていく。
男に何度も導かれた私の上に、男の血生臭い汗が次々と落ちて、私は、意識を手放した。
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