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どれくらいそうしていたのか。 真っ暗な室内で、私にはわからなかった。 ただ、自分が綺麗に洗われたようで、真っ白なバスローブを纏いベッドに寝かされていた。 先ほどまでしていた行為は、夢だったのか。ここで、見知らぬ男が、別の見知らぬ男に殺されたのも夢だったのか。 ベッドサイドのライトをつけてみたが、殺された男は居ない。辺り一面に漂っていた臭いも、血のあとも一切残っていなかった。 何がおきて此処にいるのか、自分の頭がいかれてしまったのか。考えれば考えるほど、わからなくなった。 唯一、わかったのは、ドアの開く音で人が入ってきた気配。 そして─── 「ベイビー」 先ほどの外国人が入って来て、夢ではないということだった。 「あ、あの」 またも唇に指を当てて言葉を制止される。 「ベイビー、コレ、ヒミツネ」 男が差し出した通帳を見て驚愕する。 名義人は、紛れもなく私の名前。そして、開けた途端、その額に息をするのも忘れそうになった。 一、十、百、千、万……一億。
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