第1章

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洋介と並ぶと大分背も低く、体も小さい金髪。 完璧に大人と子供。 利き腕とは異なる左手で、胸ぐらを掴んだ洋介は、片手で軽々と金髪を持ち上げた。 足が地から離れ、宙ぶらりんになる金髪。 「クソ坊主、邪魔するなら出てけ。」 と、一言だけ言い、パイプ椅子にドンッと座らせた。 腕力で敵わないと観念した軍団は、さっきと打って変わり静かに大人しくなった。 体育館内もシーーーーーーーーーンではなく、 会場の場所が急に変わったように、キーーーーーーーーーン。 誰もいないスケートリンクにいるぐらいの、不気味な静けさと冷たさになった。 まさか、あのサラサラヘアの気の良さそうな兄ちゃんが、その昔、地元イチのヤンキーだったなんて、いまの中坊には分かるまい。
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