第1章

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そしたら、壇上の階段脇に先生と並んでパイプ椅子に座っていた洋介が壇上に上がってきた。 「先、俺がやるわ。」 このままでは埒が明かないと思った洋介は、私に壇上を下りるように言った。 私は壇上を下り、洋介が先にスピーチをやってくれると言ったことに内心ホッと し、用意されていたパイプ椅子に座った。 洋介は大きめの声で、マイクを通してはじめに自己紹介をした。 けど、ざわざわは止まることなく続き、 今度は洋介に向って、 「おっさん、うるせー。」 と、金髪の野郎が野次を飛ばした。 野次に混ざって、また笑い声。
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