ライオンとウサギ

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「朱鷺峰(ときみね)先輩!来ました!」 悠吾先輩が大きい声でそう言うと、集合していたであろう中から一人こっちに顔を向けた。 すると他の人も一斉にこっちを見る。 うぁ………流石。毎年インターハイに出場してる高校なだけある…。人数がすげぇや…。 悠吾先輩が呼んだ朱鷺峰って人だと思う人がこっちに向かって歩いてくる。 「暁。あの人がキャプテン」 うん。なんかオーラがキャプテンって感じでした…。 身長も悠吾先輩と同じくらいで、少し短めの黒髪に口の右下にホクロがあるイケメン。 「君が獅子倉 暁君?」 「はっ、はい…!今日から練習に参加させて頂きます!よろしくお願いします!」 「はは。そんな緊張しなくてもいいよ。じゃあ皆んなに紹介するからこっちおいで。」 「はい…!」 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 「はぁーっ……つっかれたぁ……」 初参加の部活が終わり家に帰ってきた俺。部屋につくなりそのままベッドにダイブした。 流石高校……。練習ハードだぜ…。 「おい、バカ暁。」 「うわっ!!えっ、陸斗?!なんでいんの?!」 「は?今日18時くらいに家ついくっつっただろ。」 「あれ、そうだっけ……そっか、そんな記憶あるわ…」 「………んで?どうだったんだよ?」 「いやー、イケメン、スパルタ、やっぱバスケ好き」 「あ?何言ってんだ日本語話せ」 「むかつくな、おい。いやさね、バスケ部イケメンばっかだな、このやろーみたいな。」 「…ふーん……イケメンねぇ…。」 「あとは先輩達めっちゃ優しかった!キャプテンの朱鷺峰先輩がすごくって!やっぱキャプテンなだけあってバスケうめーんだよ!!」 と、先輩の事を話しまくってたら陸斗の顔が段々不機嫌な方向に。……なんで? 「良かったな。仲良くなれて」 言い方も刺々しい。俺なんかしたか?…もしや、自分も混ざりたかったとか? いや、そもそも陸斗はスポーツ出来るのに、何でずっとやらないといけないの主義だから運動部に入りたいとか思わない奴だ。 んーーーー………ん。 わからん。 「まぁまぁ、陸斗。今度紹介してやるよ。」 「いらねぇよ、バカ」 .
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