序章

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だから、信久の問いに、 答える事が出来なかった。 その問いに答えなど、 シュキは分かっているから。 「為久・・・・父上さまは――」 シュキの言葉を待たず、 信久はシュキに声を張り上げて言う。 「父上は!!共存と言う!!  ありえない理想を掲げているから・・・・  実の兄ある叔父上(元代)や!!  大切な友のシンと言う男と!!  その仲間を戦で失っただろう!!」 「それは・・・・!!」 信久はシュキの前に来た。 「だったら・・・・争いで大切な者を失うぐらいなら、 戦の火種である……妖怪と半妖がいるから、  排除すればいいだけの話だ」 信久はシュキにそう言うと、屋敷の中に入っていた。 シュキはただただ、 立ち尽くす事しか出来なかった。
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