第1章 上弦の月①

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深い森の中ーー 1人の姫と女中たちが、 津軽藩の屋敷に向かって歩いていた。 姫の名は、龍姫(たつひめ)。 龍姫は龍の妖怪である、 石岡 三成の娘であり半妖であった。 龍姫は女中2人を連れ、 津軽へ落ち延びたのであった。 「龍姫さま、大丈夫ですか? お疲れになっていませんか?」 龍姫は不安そうな顔していた。 「・・・・私は大丈夫だ」 龍姫が不安だったのは、 津軽へ落ち延びたからではなく・・・・ 父:三成を心配していたのであった。 そんな龍姫に気遣う1人女中は、 「龍姫さま・・・大丈夫ですよ。  父、石岡 三成さまは、  生き残っているはずです」と言う。 「そう・・・・だったらいいがなぁ」 その時、森の中から大猿の妖怪たちが、 龍姫たちの前に現れた。 「「ガルルルル~!!」」 龍姫たちは、大猿たちに怯える。 「キャアアア~!!」 「大猿の妖怪~!!」 龍姫たちは動揺する。 「これまでかぁ・・・・」 龍姫が死を覚悟した時、 龍姫たちと大猿の間にシンが現れた。 「オレが居ない間に・・・大猿たちは、 人を襲う様になったんだなぁ」 シンは刀を抜く、大猿たちに挑む。 「おりゃぁぁぁ!!」
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