第1章 上弦の月①

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「父上、わたしくに・・・シンっと言う男の事を、  おまかせくださいませんか?」 神門とミカゲは、雅雄が言った言葉に驚く。 神田は顔を上げて、雅雄の顔を見る。 「雅雄・・・!!あやつを倒す方法でもあるのか?」 雅雄は不気味に微笑む 「えぇ、ありますよ」 神門は立ち上がる。 「それはなんじゃ!!」 「その前に、シンって男は、今どこにですか?」 「確か・・・・噂では、津軽の地に戻っていると」 神門はそれを聞いて、ふたたび怯え始めた。 「やはり!!戻ってきたか!!」 雅雄は少し考えている様子を見せる。 「津軽の地・・・・」 そして、何かを思い出したかの様に、 雅雄はふたたび不気味に微笑み始めた。 「面白いことを思いついた・・・・」 雅雄はそう言って、部屋を出て行った。 神門と美影は雅雄を見送る。 「さすがは、神門さまのご子息。  凛々しいですねぇ」 神門は複雑な心境だった。 「雅雄の性格は、亡くなった母譲りじゃ」 「雅雄さんの母上とは?」 「雅雄の母親はなぁ、雪女じゃ」 美影は驚く。 「雪女ですか・・・・!!」
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