序章

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シンと育った(津軽)地から・・・・長い月日が流れ。 シンの友ある:為久は病に伏せた、 嫡男・信建を見舞うために上洛するが、 その最中、年もある倒れた…… 京の津軽藩の屋敷でいた。 年寄りの為久は、布団で寝ていた。 眠っている為久を京まで、 付き添って来た為久の家臣たちは、 心配そうに見つめていた。 「殿は大丈夫だろうか?」 「わしにも、分からん」 為久は目を覚まし、ゆっくりと起き上がる。 「殿!!」 「心配はいらん。わしも、年だからなぁ」 為久は真剣な顔をして、家臣たちに言う。 「お前たち、今から言う事は……なぁ。  最後のワシの命(めい)と思え」 家臣たちは動揺を隠せなかった。 「殿……!」 動揺少し家臣たちを冷静にするために 声を張り上げる為久。 「いいから!!聞け!!」 家臣たちは頭を低くする。 「はっ・・・!!」 「ワシの跡継ぎは、三男・信久する」 「「承知しました・・・」」 遺言を言い終わった、為久は少し安心した顔する。 「ワシは……疲れた。一人にしてくれて」 「……分かりました」 家臣たちは立ち上がり、部屋を出て行った。 「失礼いたしました」 為久は庭の方から懐かしい気配を感じて、 喜んでいる顔を庭へと向けた。
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