第2章 上弦の月②

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信久は龍姫の方を見る。 「何をですか?」 「殿は、どうして。私を……妻として、  迎え入れたですか?普通なら、 敵対してい武将の娘を、嫁にはしません」 信久は真剣な顔なり、 自分の体を龍姫の方に向ける。 「実は、私が5~6才の幼子の時に、  今は亡き豊田 秀吉さまの城で、  あなたと会った事がですよ」 龍姫は驚く。 「えっ・・・?!」 信久は恥ずかしそうに言う。 「初めて、あなたと会った時から、  私は好きでした」 龍姫は突然の信久の告白に、 混乱と動揺する。 「……!!」 「だから、私は家臣たちの反対を押し切ってまで、   あなたを妻として、迎え入れたのです。  私にとって・・・あなたが、敵側とかは関係です。  だけど・・・あなたが嫌なら、  無理しないでいいです」 龍姫は急に頭を下げた。 信久は龍姫の行動に驚く。 「私が殿の妻になる代わりに……  1つだけ、絶対に守ってほしい  お願いがあるのですが……」 「何ですか?」 龍姫は真剣な目で、信久を見る。 「もし、わたしのことで、  殿の立場が悪くなったら・・・私を絶縁して下さい」
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