第17章 進む

6/9
前へ
/157ページ
次へ
「乃蒼、呼んで?生徒会で話あるから。」 翠は扉の近くにいた子に話し掛けた。 内心乃蒼以外の同い年の子に喋りかけるのは少し抵抗があったが、さすがに教室内にずかずか入っていくこともできない。 少しすると人だかりの中から乃蒼が出てきて、翠に手を振りながら近づいてきた。 「どうしたの?」 乃蒼が首をかしげる。 その動作が同じ男なのに可愛い。 「I want to talking with you.(乃蒼と話したくて。) Can you move another place?(どこか移動していい?)」 乃蒼は少し考えるようにすると、くるっと後ろを振り返り次の授業を休むことを伝えた。
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!

336人が本棚に入れています
本棚に追加