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あれ、もうバレちゃったかな?
ボクはその通り!という気持ちで、
「ニャーン!」
と鳴いてみた。
キョウジは不思議そうに見ているけど、笑った。
「うん、間違いない!クロイツだね!
どうやってきたの!すごーい!」
ボクはすごい猫になって、鼻たか高だ!
「にゃーーーん!にゃんにゃーんにゃーーん!にゃん!」
あ、わかるはずないよね、さすがに。
「そうなんだ、ここでは、人間の言葉は話せないんだね、
なんとなくわかったよ」
そう!キョウジ!アタリだよ!
というか、猫語がわかったんじゃなくて、
猫の鳴き声しか出せないってことがわかったんだね。
「ニャーン!」
「クロイツ、今日は何しに来たの?」
あ、どうやって説明しようか?
困ったな、それは考えてなかった。
ボクは、キョウジの手を逃れ、地面にシタッ!と降りた。
そして、ゆっくりと、うしろを振り返りながら歩いたんだ。
「ついてこいって、いってるみたい。お姉ちゃんも来る?」
「うん!もちろん!おもしろそうだわ!」
あ、お姉さんも来てる。
ちょうどよかった。
その方が、いいもんね!
ボクはゆっくりと歩いていった。
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