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1周忌を終え墓に遺骨を一人で納めるように遺言もあった。
なぜ母にそうさせないのか不思議ではあったけれど、母は母で祖父から何か聞いていたのかもしれないと逆らわず、そうすることにした。
生前の祖父はイタズラ好きな人で旅行の土産に変なものを買って来ては僕を驚かせた。今となっては聞けないが何か思うことが有ったのだろうと深く考えなかった。
業者の采配で1周忌を終え、いよいよ遺骨を墓地に移すだけとなった。
「ここからは僕一人でやります。
祖父の遺言ですから。どうもお世話になりました。」
「そうですか。では我々はここで失礼させていただきます。」
彼らは恭(ウヤウヤ)しくお辞儀をしてから仏壇の中の骨壺に視線をやった。
「おじい様は身体の大きな方だったのですね。」
白切立の8寸サイズの骨壺は一般よりも一回り大きいらしい。東日本は全身の骨を入れるが西日本では一部しか入れないのだとその時に教わる。
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