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しばらくそこでしゃがみこんでいた。
向こうから墓参りの家族がこの筋を歩いてくるのが見え、慌てて納骨室に骨壺を押し込み立ち上がった。
不審極まりない。墓荒らしと間違われるのはごめんだ。
一旦、家に戻って母に確認することにしてその場を離れた。
帰宅途中、ずっと考えていたが祖父の意図が全く分からなかった。
「じいちゃん、あれ何なんだよ。中身はじいちゃんじゃないのかよ。」
母のメモさえ本物なのか分からなくなって、胸がモヤモヤしたままだ。
とにかく母が帰国する前に確かめておかなければと車を飛ばした。
帰宅して仏壇の前の遺影に一言文句を言ってやる。
「じいちゃん、死んでからまで訳の分からないイタズラやめろよ。」
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