第14話

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このまま雛森のアパートまで車を走らせたい。 けれど、予定に入っている仕事を放り出す訳にもいかない。 ハンドルを持つ手に視線を落とし、腕時計で時間を確認した。 朝、雛森と別れてから数時間しか経っていない。 たかが一日出勤して来ないだけ。 たかが数時間連絡がつかないだけ。 常識から外れているかどうかは別として、いい大人がいい大人を心配する程ではない。 それなのに、この妙な胸騒ぎはなんなのか。 雛森が黙っていなくなった理由が分からない為なのか。 それとも……
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